もしも私がシンデレラだったら王子と結婚するんだろうか?
もしもあなたがシンデレラだったら、お城のパーティーに行きますか?
たまたま見かけた心理テストがきっかけで、想像し始めた「もしもシンデレラだったら…」という話の記事を書いたんです。
(その記事はこちら。もしも私がシンデレラだったらお城のパーティーに行けたのだろうか)
シンデレラって魔法使いが現れて魔法をかけてもらってお城のパーティーに行くのってすごいと思ったんですよね。それで作ったストーリー。
結局、お城に行く(夢を見た?)ストーリーを作っていました。
あなただったらパーティーに行きますか?
それとも、継母たちが出ていった家でゆっくり過ごしますか?
今回は、お城から帰ってきた続きの話。続きまで想像してました(#^^#)
シンデレラってガラスの靴で見つけられて王子と幸せに暮らすお話ですが、一度会っただけの王子と結婚するのって、どうなんだろう?
というわけで、考えていた続きのストーリー。
あなたならどうしますか?
もしもシンデレラだったら王子と結婚するのかな?
お城のパーティーから数日後、妙な噂が流れてきた。
なんでも、王子が国中の若い女性に靴を履かせてまわっているのだとか。その靴がぴったりあった人が王子の運命の女性らしい。
おかしなことを考えるもんだな。
あの日、靴をなくした私には、継母がめずらしく新しい靴を買ってくれた。王子とダンスをしたりとかでパーティーがすごくよかったからご機嫌だったらしい。
あの日の出来事は、本当に起きたことだったのか、夢だったのかはいまだにわからない。でも、どっちでも良いかな。
そう思っていた。
何やら玄関が騒がしい。ちょっと見てみることにした。建物の陰からそっと覗いてみると、男の人が4人来ている。
神経質そうな表情の痩せ型の人と、小太りで背の低い穏やかそうな人、そしてガタイの良い強そうな人、そして、奥の馬車に座っているのは、あの日の夢に出てきた王子だった。
王子は明らかにほかの3人とは違うオーラを放っていて、着ているものも美しかった。どうやら、靴を履かせに来たらしかった。3人はおそらく家来だろう。靴を履かせてまわっているっていうあの噂は本当らしい。
靴を履いている様子をよく見てみると、びっくり!!
その靴って、あの時のガラスの靴??
え?あれ、私が履いてたやつ?
いやいや、そんなわけない。
もうすでに魔法が解けてもとの靴に戻ってるはず。
おねえさまたちが靴が合わなかったらしく、悔しそうにしてる。ふと、痩せ型の人が私が見ていることに気がついて、ガタイの良い人に何か耳打ちした。
ガタイの良い人が、「そこの娘も履いてみなさい。」と言って、小太りな人がこっちに来た。
小太りな家来さんは、「さ、こちらへ。」見た目のイメージ通りの穏やかな口調で言って、靴のところへと案内された。
継母が、「この子はあのパーティーに行っていません。」と言うと、「すべての若い娘と言われています。」とガタイの良い家来さんが言った。たぶん、あの人が偉い人なのかな?
でも、はっきり言って靴が合うはずない。だって、靴のサイズはおねえさまたちとそんなに変わらないんだもの。しかも、ここまでいろんな人に履かせてもダメなぐらいの特殊なサイズの靴が私に合うわけがない。
そう思いながら、靴に足を入れてみた。すると、不思議と靴はピッタリ合った。靴が動いて足に吸い付いてくるように…。
ガタイの良い家来が驚いたような表情で馬車にいる王子のところへ行った。王子が馬車から出てくる。やっぱり、あの日見た王子だった。あれは夢じゃなかったの?
王子は靴を確認すると、「あなたが運命の人。お城に来てください。」と言った。
いや、でも、おかしくない?
あれが夢じゃなかったのなら、普通、顔見て「あ!」ってわかるよね?いま、靴を確認して「あなただ」って言ったよ?そんな、顔も覚えてない人が運命の人って。大丈夫なの?この王子??
「とにかくお城へ。」そう言われて馬車に案内された。継母たちは驚いてポカンとしている。私もどうするべきか??とりあえず言われるままに馬車に乗り込んだ。
馬車の中で、頭を整理しようとした。とりあえず、あの日は夢じゃなかったんだろう。
でも、なんで、この靴は元に戻らなかったんだろう?王子はなんで私を探していたんだろう??とにかく、靴は片方だけガラスのままで、王子は私のことを探していた。それだけは間違いない。
ごちゃごちゃ考えている間に、お城に到着した。やっぱり、別世界のような美しい世界。
「ちょっとここで待ってて。」と言って王子が部屋から出ていった。
ふと、パーティーの日に気がつかなかった絵に目が留まった。とってもきれいな女の人が描かれている。でも、どこかで見たことあるような??
近づいて見てみる。
このきれいな女の人、あの時、魔法をかけた魔女だ!!
なんであの魔女の絵がここにあるんだろう??
王子が部屋に戻って来て、私が絵を見ていることに気がついた。
「それは私の母親の絵だよ。小さい時に亡くなってしまったけどね。」
あの日の魔女は、王子の亡くなったお母さんだったんだ。なんで私のところに来て魔法をかけてくれたんだろう?
そう思っていると、王子が「これを見て。」と言って手に持っている靴を見せた。
その靴は、魔法が解けてガラスではなくなっている、なくした私の靴だった。
わ~!恥ずかしい、ボロボロの靴だ。
靴はやっぱり元に戻ってたんだ!
そこから王子はことの経緯を話した。
あの日、私が落としていったガラスの靴は、魔法が解けてボロボロの靴に戻ったらしい。その靴が見つかったらいけない気がした王子はこっそり自分の服の中に隠して、自分の部屋に持ち帰った。
自分の部屋で一人になってから靴を出して見たときに、どこからか懐かしい声が聞こえた。
「この靴の娘にもう一度逢いたいと願うなら、あなたにチャンスをあげましょう。これを使ってその娘を探すのです。」
そして、ガラスの靴が現れて、その靴で探し始めたという…。
王子も、靴なんて結構誰でも合うし、そんなもので探せるわけないと思ったけど、それしか手掛かりがなかったから、そうするしかなかったんだって。
でも、どんな人に履かせてみても合わない、不思議な靴だったそうな。
「君が、あの日庭で話したお姫様だね。」と言って笑った。私を見たとき「あれ?」と思ったけど、もうたくさんの人の顔を見たから自信がなかったらしい。
そりゃ、あの時一回会っただけだもんね。
でも、あの時話しただけなのに、そこまでして探してくれたことになんだか感動した。
そこからもっと詳しいいろんなことを知った。
王子のお母さんである、元王妃様は王子が小さいうちに亡くなって、今の王妃様は現国王の後妻。今の王妃様と国王の間には子どもはできず、王子だけが王位継承権を持っている。
王子が年ごろになってきて、子どものいない王妃は自分の実家の国のお姫様と王子を結婚させようとしてきた。いわゆる政略結婚だ。
王子はそれが嫌で、パーティーを開くことにした。それがこの間のパーティーだったというわけ。このパーティーで運命の人を見つけるって言ってたんだって。
パーティーに来た若い女の人は、みんないかにも気に入られようとしている感じで違和感を感じる中、私ひとりだけが王子に関心なさそうにしてて目立ってたらしい。
まぁ、関係ないと思ってたからね。
それでも謎が残る。
なんで、王子のお母さんである元王妃は私に魔法をかけに来たんだろうか?
小さいうちに母親を亡くしている王子と、私、境遇が似てたから?
とにかく今日はお城に泊めてもらうことになった。いきなり「運命の人」とか言われても戸惑っているだろうからって。
てか、それもそうだけど、王子さまって誰とでも結婚なんてできるの?家柄とかあるんじゃないの?そんなことを思いながら、とにかく寝ることにした。
信じられないようなきれいなお城。夕食もすごく豪華だった。王子はとてもやさしくて、家来の人たちも親切だった。
でも、私がここにいるの、おかしくない?
そう思いながらも、疲れてたのかすぐに眠りについてしまった。
夢の中…。女の子が二人、仲良さそうに遊んでいる。
一人は…
私に似てる??
目が覚めると、今までの生活では考えられないようなふかふかのベッドにいた。昨日お城に来たことは、夢ではなかったらしい。
とてもきれいな着替えのドレスが用意されていて、朝食も準備されている。
王子と昨日のガタイの良い家来が話をしていた。私に気がつくと、深々とお辞儀をして部屋を出ていった。
「食事の後に、良い知らせがあるんだ!」と王子が言った。
良い知らせって何だろう?私に良い知らせ?
朝食はとても素晴らしかった。王子はとても嬉しそうな表情で楽しく会話しながら朝食をいただいた。
朝食後の良い知らせとは、私の身辺調査がされた話だった。良いのか悪いのか…。
やっぱり、王子と結婚する人であればきちんとした身分であるかどうかがだいじなことで、昨日の段階で私には知らせていなかったけれど私について調査がされたらしい。
王家ともなるとそういう調査もすぐに進むようだな。すごいな…。
調査結果はきちんとした家のものだということ。それもそのはず。後妻である継母がいるだけで、もともとはパーティーに招待される家の娘なんだから。
でも、私がもっと驚くのはここからだった。
亡くなった私の母親の家柄も良く、なんと、王妃様と母親は大の仲良しだったらしい。そう、あの、昨夜の夢で見た二人の女の子は、私の母親と王妃様の姿だったんだ。
二人は結婚してからも、たまに会っていたそうで、私と王子は小さなころに何度か一緒に遊んだことがあるらしかった。そんな記憶は全然ないけど。
そして、どういう運命のいたずらか、私たちはどちらも母親を亡くし、継母と暮らすという、似た境遇を持つこととなっていたのだった。
こんなことってあるんだろうか?
ふと、壁に飾られている王妃の絵がやさしく笑ってうなづいたように見えた。
母の愛とは不思議なもの。
王妃も、私の母親も、私たちのことをずっと見ていたのかもしれない。
王妃が私に魔法をかけに来た理由、少しわかったような気がした。
少しここで暮らしてみて、様子を見ても良いのかもしれない。そう思った。
…
私の想像した話はここまででおしまい。(この後どうするのかな~?)
こんな風に自分のストーリーを考えてみると、自分ってこういうタイプだなって言うのが見えました。
こういうのもおもしろいですね~。
あなたならどんなストーリーを書きますか?
それでは。
土出麻美でした。