男女共同参画社会基本法って何?内容をかみ砕いて説明してみた
男女共同参画社会基本法って聞いたことがあるでしょうか?
平成11年6月に制定された法律で、ものすごく簡単に言うと男女平等な社会にしよう!という法律です。
「男女平等って、今の日本はもう男女平等じゃない?」と思う人もいるかもしれません。そう思う気持ちもわからないこともないです。
だって昔と比べたら、ずいぶん男女平等…というか、場合によったら「女性の方が強いじゃないか!」なんていう人もいるかも。
だけど、実はまだまだ日本では男女の格差はとても大きくて、世界経済フォーラムが2018年に公表したジェンダーギャップ指数での日本の順位は149か国中110位なんです。
男女の格差は世界の中でもまだまだ遅れている日本で、男女共同参画基本法はとても大切な字法律であるということができます。
そんな、男女共同参画社会基本法について、この記事では私の表現で分かりやすくお伝えしたいと思います。
男女共同参画社会基本法ってどういうこと?法律の内容について
男女共同参画社会基本法とは、男女が対等に社会の構成員として社会の活動に参加する社会にしていかないといけないよって法律です。
本人の意思で参加することができて、政治とか、経済などのあらゆる分野で男女が均等に利益を受けることができて、どちらもが責任を担うことが大切な社会です。
ちなみに、条文から引用するとこんなの。
男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会を形成すること
(男女共同参画社会基本法 第一章第二条の一より引用)
これってただ「男女平等」という言葉だけで表現してしまうとわかりにくいんですが、均等に利益も責任も負うというところをよく考えるとわかりやすくなってきます。
まず、あなたの家族を想像してみてください。
一人暮らしをしている方は、実家を想像してくださいね。
家事をしているのは、誰?仕事をしているのは、誰?
それらに責任を持っているのは、誰?
多くの人がイメージするのが、家事をしているのは母親、仕事をしているのは父親ではないでしょうか?
もちろん、反対の人もいるかもしれないし、「どっちもしてるよ」という人もいるかもしれません。
男女共同参画社会基本法というのは、こういった家庭の状況も、どちらも均等に責任を持っていて、均等に担いましょうという法律です。
例えば、「家事や子どものことをするのは母親の責任で、父親は仕事をしていれば良い」という昔ながらの考え方を押し付けるのは違うよ、ということ。
「え? じゃあ、家事したくてしている人もダメなの?」と思うかもしれませんね。
それはこういう意味ではなくて、「自らの意思によって」という言葉も含まれているとおり、本人が「その活動をしたい!」と思っている場合、その活動ができるようでないといけないってことです。
男女が共に責任を負って担うので、子供の面倒を見るのが母親の責任だから父親は参加しなくても良いという考え方は間違っていて、ともに責任を持っていないとダメだよってことです。
「家庭のことなんて関係ない!!」と思う人もいるかもしれませんね。
だけど、実は、家族というのは一番身近で一番小さい社会集団(コミュニティ)です。家庭のことも関係あるってことなんですよね。
一番身近な家族で表現してみましたが、均等にできてるかという視点で見たときに、「本当は働きたいけど子どもがいるから働けない!!」と葛藤している女性は結構多くいるものです。
逆に、「仕事があるから!」と家事育児に参加していない男性も多いのが現状です。
もちろん、そうじゃない人もいるのでしょうけどね。
もっと広い社会で見てみると、会社で働いているサラリーマンは男性の方が多く、それが管理職になるともっと男性の比率が高い。
政治にかかわる国会議員さん、県会議員さん、市議会議員さん、どこをとっても男性の方が圧倒的に多いですよね。
家庭以外の社会のことを担っているのはほとんどが男性で、社会を動かすような意見を言えるところに女性はほとんどいないのが現状です。
家庭のことは多くが女性が請け負っていて、政治や経済といった活動は男性に偏っている社会が今の日本社会で、これを男女均等に、ともに作り上げていく社会を実現することがこの法律の目的なのです。
男女共同参画社会基本法とは男性も女性も均等に社会活動に参加することができる社会にするための法律
男女共同参画社会基本法とは、「ただ男女平等にすればよい」というような法律ではなく、社会のすべての場面において、男女が対等に参加することができて、利益も責任も均等に持っている社会にしていくための法律のことです。
まだまだそのような社会は実現できていないので、進めていくためのことが決められています。
私が今参加している市の男女共同参画センターの運営委員や情報誌の作成などもこの法律がもとになっているということですね!
というわけで、今回は男女共同参画社会基本法についての簡単な説明をしてみました。
それでは。
土出麻美でした。