意思決定の場への女性の参画の必要性について理解した(アド塾4日目午後)
日本では意思決定の場にいる女性の割合がものすごく少ないです。これはいろんな面で問題があることで早急に女性の参画を進めていく必要があるのだと、そう学ぶことができました。
アド塾4日目の午後、第7回目の講座は女性の活躍についての内容で、いかに意見を言う場所に女性の割合が少ないかということについての講座でした。(2019年7月11日)
※(アド塾って?→男女共同参画アドバイザー養成塾のこと)
世界でも日本だけ女性の参画が遅れてしまっている理由について、改めて知ることができました。
日本が途上国並みに遅れてしまっている理由、それはずばり、国連女性差別撤廃条約をきちんと守れていない、ということができるということだったんです。
だから、ほかの国は進んでいっているのに、日本だけが取り残されている…。
これは本当に早急に取り組んでいく必要があることだと思いました。
今回は、なぜ日本だけが取り残されているのかということと、女性活躍がなぜ必要なのかということについて学んだ、アド塾第7回目の講座についてのまとめの記事です。
この記事の目次
なぜ、日本では意思決定の場に女性がいないのか。
日本では意思決定の場での女性の割合がとても少ないです。
意思決定の場とは、方針を決めるような場所のことです。
会社で例えるならば運営会議や経営者会議などのような今後の方向性を決める権利を持っている場所。
政治でいえば国会や県議会、市議会などのこと。
今回の講義では女性議員の割合について取り上げて話されました。
2018年の兵庫県の女性議員で県議会で11.6%、市区議会で15.4%、町村議会で11.2%。
これは兵庫県だけでなくて、日本中で女性の議員さんの数は少なくて、一応増えていってはいるけれど、このままの増え方では女性議員の割合が30%に達するには45年かかることが予想されるそうです。
45年後って…。
そのころに私が生きていたとしたら、もう完全な後期高齢者です…。
ちなみに、世界では意思決定の場の女性の比率30%を目指していたのは1995年までの話で、今現在は2030年までに女性比率50%を目指しています。
そう。
つまりどういうことかというと、日本ってめちゃくちゃ遅れているんです。
日本で女性議員が増えずに世界に後れをとっている理由って?
日本は世界からかなり遅れをとっています。
2019年の衆議院の女性比率は10.1%。これは世界では193か国中164位です。アジアの中でも遅れています。
なんでこんなに遅れているかって、世界では女性の比率を上げるための戦略をとって増やす努力をしているけど日本ではしていないから。
世界ではジェンダークオータ制を導入して女性の比率を増やしているのです。
クオータとは割り当てのこと。(四分の一を表すクォーターのことではない)
日本では地域クオータが採用されている。(選挙区定員)
日本では女性議員を増やすためのクオータは採用されていませんが、世界の120か国以上が何らかの形で導入されています。
日本では議論さえもされていません。
だから、日本は世界でも遅れているのです。
日本でジェンダークオータを導入するとなったら、女性だけを優遇して逆差別だという意見が出てくることが簡単に予想されますよね。
でも、実は、ジェンダークオータを導入して女性を優遇することの正当な理由があるのです。
その一つが女性の比率を上げるために女性を優遇することは国連の決議でも佐部地ではないと定義されるということです。
1981年に発行された国連女性差別撤廃条約には、「男女の事実上の平等を促進することを目的とする暫定的な特別措置は、この条約で定義される差別に当たらない」とされています。
つまり、明らかに男性優位となっている議員数を平等にするために実施する女性優遇措置は差別には当たらないのです。
これら国連の条約は日本も批准しています(日本も一緒にやっていくと言っている)から、日本はもっとこういった努力をしていかないといけないというわけです。
例えばもしも、日本がこれに賛同しないって世界で言っているのであればしなくても良いのかもしれませんが…。
意思決定の場に女性がいることがなぜ必要なのか。
意思決定の場に女性が必要な理由があります。
まず、日本では少子高齢化が進んでいて、人口減少の危機に瀕していること。
たくさんいる高齢者を支える現役世代が少ないから女性が社会に出て働いてもらわないと回らない状態であるのです。
また、少子化問題でも女性の就労率が上がることで出生率が上がることが確認されています。
その理由としては、給料格差が低く、女性の就業率が高くなることで女性の管理職が増えて女性が働きやすい職場環境が整うこと、そうなると収入も増えて出生率が上がるのです。
女性議員の比率が上がることで政策にも違いが出てくることが予想されています。女性議員と男性議員では政策志向や支持団体が違うため、それが民主主義の実現に資するのです。
男性議員が多いことは男性にとっても有利な政策になるとは限りません。日本の現役男性はそのほとんどが会社員であるのにもかかわらず、前職が会社員だった男性議員はほとんどいないのが現状だからです。
また、組織の「活力」のためにはダイバーシティ(多様性)が重要であることが世界でもよく知られた事実で、同じような属性の男性ばかりではなく多様な考え方が組織には必要なのです。
世界経済フォーラムが経済成長の指標の一つとしてジェンダーギャップ指数を出しているのも、フェンダー平等であることが経済成長を促すことがわかっているからなのですね。
女性の参画の必要性について学んで感じたこと
今回の講義はとても分かりやすくてよく理解できました。
考えてみれば、確かに、個人差があるとはいえ、女性と男性では考えること、注目するところが全然違うのだから、重要なことを男性ばかりで決めるのはおかしいと思います。
とはいえ、まだまだ女性が参画するには日本の体制では難しい面が多いのが現実で、だけど、それを変えるためには女性が入っていって意見を伝えるしかないのかな…と。
女性が既存の男性が働く社会に合わせるのではなく、既存の社会体制を変えて、子どもがいて家事や育児も請け負いながら、男女ともに仕事もできるようにしていく必要があって、それを実現していくためには多少強引に優遇してでも入れていく必要があるのだと思いました。
そして、そのためにあえて優遇することは差別ではない。差別をなくすための暫定的な措置である。
講義には行政の方も参加されているということで、講師の方が「行政の方、これは行政がもっと先頭になって進めていかないといけないのではないですか?」と何回か言われていたことがとても印象的でした。
それと、話されていて確かにそうだな…と思ったのが、女性として生まれてきて、トップに立つ人間に案るというような生き方を伝えられたことって確かに全然ないなぁと。
トップに立つものは男性で会って、女性はそれを支えるべき存在だというように小さなころから言われているように思います。
だから、女性は急に政治家とか会社のトップにということを言われると男性よりもしり込みをしてしまう…。
そんな状況を変えていく必要があるのだな…と思ったのでした。
いろいろ勉強になり、刺激を受けた講義でした。
というわけで、どんどん進んでいる男女共同参画アドバイザー養成塾の講義。いろんなことが勉強できて深まっていっています。
それでは。
土出麻美でした。