男女共同参画アドバイザー養成塾(23期)1日目に参加してきたまとめ
兵庫県立男女共同参画センターが主催する、男女共同参画アドバイザー養成塾(通称アド塾)の23期に参加することが決まって、先日、第一日目の講師に参加してきました。
「参加することに決まった」と書いているのは、参加申し込み書を出すときに作文を書いて提出するのですが、そこに「選考結果は開講日の1週間前までにお知らせします」と書いてあったので、受講の申込みはしたけれど、もしかしたら選考から漏れる可能性もあるのかな?って感じだったから。
まぁ、選考から外れることはそんなにないのかもしれないんですけどね。
今回は、この1日目に参加してきた報告の記事です。
この記事の目次
男女共同参画アドバイザー養成塾(アド塾)って何?
この、男女共同参画アドバイザー塾…、名前が長いのでここからはアド塾でいきますね。
アド塾は、先にも紹介した通り、兵庫県の男女共同参画センターが開催している講座で、半年間の期間中に、全部で16日、25回の講座で構成されている男女共同参画について学ぶことで男女共同参画社会を進めていくためのリーダーを養成するものです。
簡単に言うと、男女共同参画ってどんなのかなっていうことを学んで、みんなで働きかけて変えていこうって感じかな…と思います。
終わったら認定証がもらえるのですが、ただ参加したら認定証がもらえるというわけではありません。
認定をもらうためには前半の基礎知識に関する講座の出席率をクリアして、後半の講座に進み、後半の実践力の講座の出席率をクリアする必要があり、それプラス地域事業参加報告書とレポートを提出しなければならないという、なかなかしっかりとした決まりのある講座です。
とはいえ、出席数がちょっと足りなかったら即失格とか言うことはないようで、状況に合わせて臨機応変に対応してもらえるようです。
ちなみに受講料はと言いますと…。
なんと、無料なんです!!
これだけのボリュームで無料ってすごいですよね。
それだけ、男女共同参画社会を進めていくための知識を持っている人材が必要だということなんでしょうね。
講座についての詳しい内容は兵庫県立男女共同参画センター・イーブンのページよりPDFファイルのダウンロードができます。
アド塾に参加してみることにした理由
私が今回このアド塾に参加することになったきっかけは、三木市の男女共同参画センターの運営委員会で紹介してもらったからなのです。
が、これ、たぶん、以前にもパンフレットを見たことがあったと思うんです。
去年、男女共同参画センター情報誌の編集委員になった時に紹介してもらってたのかな?はっきりと思い出せないけれど…
なんせ、以前にも知っていたんですが、その時は少しは気になったものの、受けようと思うところまではいかなかったのです。
今回は受けることができる時間があったこともあるし、市の男女共同参画センター運営委員になったから、勉強をしてみようかと思って申し込んだのです。
それと、パンフレットに書かれている内容が、思いっきり男女共同参画ばかりではない…というか、「そんなこともするんだ…」と思うような、ほかの業種でも使うようなことが書かれていたのですね。
この内容と男女共同参画がどう結びついていくのだろう?ということが気になったという興味本位の部分もありました。
この内容については、講座当日に修了生の方が「普通の仕事に役立つ内容だったから受けた」とおっしゃっていたぐらい、別の業種でも学んでおいたら役に立つような内容で、そう思って受ける気持ちもわかるなぁ…と思ったのでした。
アド塾1日目に参加してみて感じたこと
アド塾1日目は6月13日の木曜日(2019年)に開催されました。
1日目は午前と午後で2回講座があり、1回目は男女共同参画がどのようにして進められるようになったかと世界のことについての講義。
2回目は修了生と同期の人たちとのグループワークでそれぞれにテーマに沿って思っていることを話し合ったりしました。
講座1回目 男女共同参画に向けた兵庫県の取り組み ~男女共同参画を考える視点~ について
講座の第1回目は見出しの通りで男女共同参画について、どのように起こってきてどのように取り組んでいるかといった内容の講座を受けました。
私は社会福祉士の資格を持っているのですが、学生の頃の社会福祉の勉強の中でこういったことも出てくるんですね。
なので、女性に関することももちろんそうなのですが、障害者だったり、子どもの権利に関することであっても、だいたいが、その弱い立場に置かれている人の生きる権利が守られていないってことから権利を守ろうという動きが起こって、世界各国から人が集まって会議が行われます。
その会議の中で守るべきことが決められたり、目標数値が決められたりして、権利が守られた社会にしようとなります。
女性問題にしても、世界で「行政が主導で女性の地位向上に努めなければならない」となって会議が行われたのですね。いつまでに女性の社会進出を何%以上にするという目標が決められ、それに向けて動き始めている…というわけです。
日本でも各自治体で目標が決められて、それに向けて計画書が作られています。
それが、兵庫県だと「ひょうご男女いきいきプラン2020」。三木市だと「三木市男女共同参画プラン(第3次)」です。
この計画に沿って女性の活躍を増やし、男性の家事育児や介護への参加を促進させていく…というようになっています。
が、ちなみにこの計画は日本は遅れていて世界ではもうクリアした基準が日本では今の目標になっています。…というようなことを講座で学んだのでした。
講座を受けて感じたこと。ただ数値を追うだけで良いのかという疑問
講座を受けていて感じたことは、ただ数値を追っているだけではあまり意味がないんじゃないかな…ということです。
とはいえ、今回は基礎的な話だけだったので、数値の話だけがされたけれど、これからはもっと詳しい内容に踏み込むのだろうとは思うのですが…
この、女性の地位を上げて、もっと女性が活躍する社会にしようというのは、あまり目標数値ばかり追いすぎてしまうと、少し間違えると本来の目的を見失ってしまう可能性が十分にあり得る話だと思うのです。
そもそも始まりは女性の権利を守るためだったはず…。
すべての人に、その人が持つ個性や特性を生かしながらその人らしく生きる権利があります。それが侵害されて、抑圧されていたことが問題だったから、それを改善するために施策が必要だったのです。
それがこの始まりであった…んですよね。
歴史上の過去には(場合によったら今でも)女性は男性よりも身分が下であるかのように扱われていたことがありました。
女性が奴隷のように男性の言うことを聞かなければならなかったり、食事も男性の方が良いものでないといけなかったり…。
ちょうど講座中に紹介された「85年生まれ。キムジヨン」という著書の紹介でもそのようなことが書かれていました。「食事は先に父親、長男と並べられ…」と。何かをするのは男性が優先で女性はあと。
数が足りないお菓子があれば男の子が優先的に食べることができて、女の子は残ったもの。
男の子を生むとほめたたえられ、男の子が生まれなかったら罪悪感に苦しむ…。
そのような女性が男性よりも劣っているように見られて、扱われていることが、同じ人間でありながら女性の権利が侵害されている…ということが、この女性の立場を向上させる運動のはじまりです。
その根源は「人はみんな平等でその個性を十分に認められ発揮しながら生きる権利がある」という、この権利を守るためであり、そのための一つの指標が社会参加の女性の割合の数値であると。
なので、その目標はもちろん必要で達成される必要があるものではあるけれど、それが仕事をしていない、子育てや介護の集中したい人が「仕事をしていない、何もしていない人間だ」というような価値観になるためのものではないはずなんです。
それなのに、いつしか、子育てをしている人は「私は仕事も何もしていない」と罪悪感を覚えるような社会になってきている。そう感じるのです。
実際に、今の段階でそのように感じている人がいるはずです。「子育てしかしてない、何もしていない…」と感じている人が…。
でも、それって違うんじゃないかと。
社会参加(特に管理的な立場など)の女性の割合に関する目標数値を上げることは良いけれど、それをただ達成するのではなく、本当の意味での共同参画とは、とりあえずその数値を達成すれば良い、というものだけではないはず。
誰もが思うように生きることができる社会とは、
- 働きたい人は働くことができる。
- 子育てしたい人は子育てができる。
というような男女関係なく各個人が望む生き方ができる社会であることで、それこそが男女共同参画だと。
本人の自由に生きる権利が男性にも女性にも保障されているべきであると思うのです。もちろん、パートナー同士で話し合う必要はあるのでしょうが…。
そもそも、子育て期間中に子育てに集中することや、家事に集中するというような、外で働いてお金を稼ぐこと以外のことを社会的立場が低いような価値観が間違っていて、その価値観があるから男性は家事育児よりも外での仕事を優先させようとするようになるのだと思うのですよ。
そういった社会の価値観が変わることこそが、すべての人がその人の思うように生きることができる社会になっていくんじゃないのかなぁ…と、そのように感じたのでした。
ただ、そのように価値観が変わっていくためには、何かを決めるための重要な会議に女性の声が届く必要があるので、管理者のような立場に女性がいることが必要であり、社会で働く女性も必要。
そのための目標数値であって、男女関係なく仕事をせずに家事や子育てしている人を立場の低い存在であるかのように扱うことや、家事育児をしている人が「自分が無価値である」というように感じて罪悪感に苦しむようになってしまってはいけない。
そういった中身をしっかりと社会全体で認識しておくことがとても大切であるだろうなと考えたのでした。
講座第2回 イーブンカフェ ~アド塾先輩と語る男女共同参画~ について
午後からの第2回目の講座はイーブンカフェでした。
これは、本当にカフェに行くとかいうことではなく、まるでカフェにいるような落ち着いた雰囲気で意見を交わしあう、という時間です。
5つのグループに分かれてそれぞれのグループで設定されているテーマについて話合うのですが、5つのテーブルがあり、そこに一人ずつ修了生がついてそこのテーマについて話し合います。
イーブンカフェで感じたこと 継続して関係する一つの課題に取り組まれている修了生の話がとても興味深く、おもしろい。
このグループワークは午前中の講座と雰囲気がガラッと変わって、いろんな話し合いをすることができてとてもおもしろかったのです。
特に、継続して課題に取り組まれている方、NPO法人として活動を展開されている方の話は非常に興味深かったです。
やっぱり現場の人と人の交流だったりそこから生まれてくるものの話があると、心温まるものがあったり、なかなか難しいものがあったり…と勉強になるなぁ…と思ったのでした。
ただ、意外に、内容によったら、私が昨年度1年間男女共同参画の情報誌を書かせてもらっていたこともあって、私の方が少し詳しいような内容もあったりなかったり…。
なぁんてこともありました。
まぁ、なんせ、修了生の方の話を聞けたのも良かったし、同期の人とお話できたことも良かったです。
アド塾(男女共同参画アドバイザー養成塾)23期1日目に参加して、勉強になった。…けどなかなか疲れた一日だった
アド塾に参加してみて、とりあえず勉強になりました。
思い出したこともあり、さらに深まったこと、気が付いたこと…いろいろあったのですが、まぁ、なんせ、疲れましたね!!
そんなこと言ってる場合じゃないかもしれないけど…。ほら、学生の頃って午前も午後も授業を受けてるのが普通なんだけど、社会人になったらそんなにずっと講義受けてるってないですよね。
しかも、初対面の人(人数も多い)といろいろ話したり…というのも、あんまりないですよね。交流会とかあるかもしれないですが…。
それでも、これから半年の期間、月に数回だけど同じ人と顔を合わせて同じことを学んでいくわけですから、またいろいろと刺激的な日々になりそうです。
講義の内容も勉強になるし、ほかの参加者の方からの刺激も受けて、私自身の活動がもっと面白くなっていくと良いなぁ…と、そう思ったのでした。
このアド塾の記事は今後継続的に上げていきたいと思っています。
それでは。
土出麻美でした。
またね!
ちなみに、余談なのですが、ずっと使っていたパソコンが故障?電源が落ちて動かなくなり、新しいパソコンを購入しました。
…ところが、壊れたと思っていた前のパソコンは、実はACコードがダメになっていただけで、新しいコードを指したら使えるようになったという…
偶然、同じメーカーのパソコンを購入したおかげで分かったことなのですが…。
なんせ…新しいパソコンが手に入れられて良かったです(*´ω`*)
ブログの更新がずいぶんあいてしまってすみませんでした…